700文字で歩く府中

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当たり前の風景すぎて、気が付かずにいたこと

もう梅雨に入りましたね。
今年はかなりスパッとそれらしい気候に切り替わった気がします。

冬から春になるまでには随分ぐずついていた覚えがありますが、春から暑くなるまでと、そこから梅雨に切り替わるところはあっさりしているので驚きました。

さて、先日は都立農業高校の近くまで散歩してきました。
雨が降りそうな気配がする空模様だったにも関わらず、傘を置いたまま出てきてしまったので、雲行きがいよいよ危うくなる直前くらいで引き返す考えでした。


この日は午後に散歩したのですが、農業高校のグラウンドでは野球部の生徒さんたちが練習に励んでいました。
元気な若い子って見ていて気持ちがいいので、このグラウンドの脇を通るときはいつも部活動の様子を窺ってしまうのです。
ただ、あまりじーっと眺めていると怪しい人みたいになってしまうので、この時もチラチラ見ながら通り過ぎました。


私は野球について詳しくないのでよく分からないのですけれど、上級生が新入部員の指導をしているように見えました。
指導という言葉が的確でなければ、練習に付き合っているということだったのかもしれません。


このいかにも先輩と後輩という感じがする様子を見ているうちに、少し不思議な気分になりました。
今このグラウンドで後輩を鍛えている男の子たちは、私が府中に来たころにはまだこの学校にいなかったんだと思ったのです。

私はもう府中に10年住んでいて、農業高校の野球部やサッカー部などの部活風景は当たり前の光景として眺めています。
それをつい、いつも見られる日常の風景と捉えてしまうことになるのですが、その景色の中で一所懸命に練習している生徒さんたちは、毎年入れ替わっていっているんだなということに、この時に気が付きました。


生徒さんが代替わりしていくのは当然の事といえばそうなのですが、何とも言えない感慨がありますよね。