700文字で歩く府中

東京都府中市の散策レポートを、毎週700文字でお届けします!

変わりゆく府中駅前の景色

先日は市外に用事があって京王線府中駅を利用したのですが、改めて眺めてみると、この辺りの街並みもなんだか変わりましたよね。


まず、けやき並木通りの府中駅側はほぼ大きなビルだけになったなと思います。

私が越してきたばかりの頃には、確かいま高級そうなマンションが建っている土地に丸正の店舗がありました。

またここ数年間、府中駅南口の正面の区画をずっと工事していたようでしたが、気が付くとビルが出来上がってしまったのにも驚きます。
あのあたりには以前、もう少し小さな雑居ビルが集まっていましたよね。
個人的には、白地に赤いメガネのフレームが描かれた看板が印象に残っています。


変わったといえば、京王線府中駅の北口の券売機がここ数週間の間に移動していたのには、なんだか不思議な気持ちになりました。
時の流れは止まらないのだなあと思ってしまった感じでしょうか。

ところで、あの位置に券売機やICカード乗車券の残高チャージの場があると、ちょっと利用しづらいのではないでしょうか……。
啓文堂書店側の入り口から来る人には問題なさそうですが、京王ストア側の入り口から入ってきた人は改札を出入りする人の波を横切らなければいけなくなると思うのです。
最終的にどうなるのかを知らないのですが、元の券売機も使えるようにするか、京王ストア側にももう一か所置いてほしいなと考えてしまいました。


とはいえ、府中駅がどんどん利用しやすい駅になってきているのは確かです。
私が府中に越してきた頃にはまず南口というものがありませんでしたし、いま改札の外を賑わしているお弁当屋さんや花屋さんも、昔は駅舎を出てから探さなければなりませんでした。


住み慣れた街の姿が変わっていく……と考えると寂しい気持ちも湧いてしまいますが、人口が減っていく一方の街もある昨今のことです。
府中市がこうして、発展という形で変化していってくれるのは市民としてとても幸せなことだとも思います。

くらやみ祭が終わってから行った大國魂神社

先日は、大國魂神社の側まで足を伸ばしてみました。


まずけやき並木を通りましたが、先月は若葉がほんのり萌えているだけだった木々に、すっかり若草色の葉っぱが茂っていました。
この日はとても爽やかに晴れていたので、澄んだ青空の中で黄緑色の若葉が鮮やかに映えていてとても美しかったです。


ケヤキの根元には葉の大きいアイビーのような植物が植えられていますが、こちらも春らしく葉の色が若々しくなっていました。
一年のうち大半は深緑色の葉が重なり合っているのを見ていた気がするので、こちらも新鮮な気持ちになれてよかったです。


大國魂神社のほうは、用意をしていなかったのでお参りはしなかったのですが、府中市役所側の塀の外から少しだけ中の様子が見えました。

驚いたのは、塀寄りの敷地の隅にごみ袋がこんもりと積まれていたことです。
連休中はくらやみ祭がありましたから、その時に出た屋台などの発泡トレーや割り箸なのだと思います。
あれだけの人出があると、片付けもそうとう大変なのではないかと想像できますよね。
しかし神社の正面側から横断歩道を渡ったときにはとても綺麗になったところしか見えませんでしたから、お祭のスタッフの方々の細やかな努力を感じました。

そういえば、大國魂神社のすぐ手前には旧甲州街道という大きな道路が走っていて、神社の入り口の脇に2つの横断歩道がついていますが、真正面を避けていることにはやはり意味があるのでしょうか。

神社にお参りする際のマナーとして、「正中(参道の真ん中)を歩かない」というものが言われていますよね。
この道路を整備する時にそのことが意識され、ただの通行人がうっかり正中を通ることのないように配慮されていたのだとしたら、とても素敵な気遣いだと思います。


この日も嬉しい散歩ができました。

けやき並木が芽吹いていました!

さっそくですが先日、京王線府中駅の近くまで足を運んでみました。
けやき並木のようすを見てみるのが目的だったのですが、道中にもたくさんの発見がありましたよ。


まず晴見町の商店街についてですが、改めて観察すると店舗がかなり入れ替わっていました。
私が府中に引っ越してきたときと比較すると、半数以上の看板がもう変わっているはずです。
いわゆる昔ながらの商店が減って、どこかの事務所や医療機関が増えていました。

長く近くに暮らしていると、その時々では「あのお店はなくなったんだな」と気が付きますが、通りの全体についてはなかなか考えないものですよね。
10年の間にここまで変化するなんて驚きです。


都立農業高校の周りに植えられているツツジはまだ咲いていませんでしたが、つぼみがたくさんついていました。
この辺りのツツジは毎年とても鮮やかに花をつけるので、今から楽しみでなりません。
桜はあっというまに満開になってすぐ散っていくので、日本人の儚いものをも愛する心をくすぐられますが、ツツジのほうは花を楽しめる期間が長いところが魅力ですよね。

桜といえば、農業高校を通り過ぎた先にある桜通りのものがとても綺麗でした。
今年は桜がずいぶん長持ちしていたようで、もう葉もけっこう出ているのに花もかなり残っていたんです。
車道の両脇の並木から桜色の花びらが雨のように舞い落ちていくのが綺麗で、思わず見とれてしまいました。


肝心のけやき並木ですけれど、高い幹の先を見上げると枝々にはもう若葉が出始めていました!
その前に通り過ぎたUR賃貸住宅の周辺に植えられているケヤキにはまだ裸のものもあったのですが、駅前では鮮やかな黄緑色の小さな葉がたくさん芽吹いています。
改めて、春になったんだなと感じました。


普段何気なく通り過ぎている街の中も、よく観察してみるといろいろな移り変わりがあって楽しいですね。
これからも府中のたくさんの顔を見ていきたいと思います。

1分で読める!府中の見て歩き日誌

はじめまして!
学生のころに東京都の府中市へ引っ越してきて、気がつけばもう10年住んでいるアルバイターです。
趣味は日々の読書と散歩でしょうか。

でもふと立ち止まって考えてみると、自分でも意外なくらいこの街のことを何も分かっていません。
観光でやってきたなら必ず押さえるようなスポットでも、その土地で生活しているとなかなか足を運ぶ機会がないんですよね。

そこで、せっかく縁があって暮らしているこの街のことを少しでも知るために、普段行かない場所へと散策の足を伸ばしてみることにしました。


府中市の中には由緒ある名所がたくさんあります。
記紀神話に起源をもつ大國魂神社や、戦国時代に多摩丘陵の要所として活躍した高安寺など……まだまだ挙げることができますね。


郊外のほうにありますから、都心に比べて自然も豊かです。
街中にいながら、おとぎ話の森のなかにありそうな大木をいくつも観察することができるんです。
枝が伸び放題のまま変わった形に成長している樹木もありますよ。
江戸時代初期からの老樹が残るけやき並木や、シラサギも姿を見せる多摩川、関東の富士見百景とも呼ばれる浅間山なども、市外から訪れる方に誇れるスポットだといえるでしょう。


ところでこのブログでは、あくまでも市民の散歩として府中市内を歩いてみようと考えています。
ですから目的地を定番の観光名所に限定することはしないつもりです。
博物館や公園、ショッピングセンターから住宅地まで、たくさんの場所を訪ねてみる予定です。
同じところを通っても、時間帯やその日の天気によってさまざまなようすを見ることができるでしょうから、新鮮に感じたことがあればその都度記録していきたいと思います。


自分の目で見て府中を知る!ことをモットーに、楽しみながら市内行脚をしていきますね。
毎回、さくっと読める700字程度のレポートにまとめます。
文章を通して、ぜひ府中という街を一緒に歩いていきませんか?